指圧院で優秀なスタッフを費用をかけずに採用する方法|ポイント、人材の特徴を解説

指圧院で優秀なスタッフを費用をかけずに採用する方法|ポイント、人材の特徴を解説

厚生労働省が発表している「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、2020(令和2)年時点でのあん摩マッサージ指圧師の数は11万8,103人で、2018(平成30)年の11万8,916人から僅かに減少しています。あん摩マッサージ指圧師は国家資格であり、誰でもかんたんに就くことができる職業ではないため、今後この数が大幅に増加することはないと予想されます。

あん摩マッサージ指圧師の減少により、全国の指圧院は優秀な人材を探し、採用するのが難しくなります。特に、新しく指圧院を開業しようとしている人にとって、人材採用は悩みの種です。優秀な指圧師の採用は、経営の安定に直結する重要なポイントですが、指圧院の開業には多くの資金が必要なため、採用に割ける予算は限られています。そこで本記事では、多額の費用をかけることなく、優秀な人材を採用するためのポイントを解説します。

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優秀な人材の特徴

ビジネスの成功は、所属しているスタッフの質に大きく左右されます。指圧院において、高い技術力はもっとも重要な能力ですが、ほかにもさまざまな特徴が挙げられます。優秀な人材の特性を理解することは、経営側が適切な人材を見つけ、その能力を最大限に引き出すための鍵となります。

以下に指圧院における優秀なスタッフがどんな人物かを紹介します。

高いコミュニケーション能力

コミュニケーション能力が高いスタッフは、患者の満足度向上に大きく貢献します。患者からの問い合わせや要望に、素早く適切に対応することができるためです。コミュニケーション能力が高いスタッフは、ほかのスタッフとのコミュニケーションも円滑に行えるため、チームワークの向上にも貢献します。

患者から選ばれる指圧院づくりのためには、コミュニケーション能力がある人材を採用し、信頼関係を築いていくことが重要です。

問題解決能力

問題解決能力が高い人材は、問題が発生した場合にも適切な対応ができます。開業当初は運営側も不慣れな点が多く、どうしてもトラブルが起きやすい状況です。患者とのコミュニケーションに齟齬が発生し、要望に沿った施術が提供できなかった場合はクレームに発展することがあります。

そういった際に、問題解決能力が高いスタッフがいれば、問題を迅速かつ円満に解決したり、患者の不満を未然に防いだりすることが可能です。

専門知識・経験

指圧院で採用する人材として、以下の知識や経験があると理想的です。

指圧に関する専門知識

指圧院では、医療に関する正しい知識を持ち、患者に合わせて的確な施術をする必要があります。例えば、患者が痛みを感じている部位や感じ方から、正確な原因を特定できなければなりません。また、最新の治療法や研究に常にアンテナを張り、随時アップデートすることができる人材が望ましいです。

接客のスキル

患者とのコミュニケーション、問題の解決や施術提供など、一般的な接客スキルも大切です。さらに、患者の症状におけるヒアリングや細やかな気配りなども求められます。

ビジネス管理の知識

院の運営管理、スタッフの管理、財務の調整など、一般的なビジネス管理についての知識があると、効率的な運営と収益性の向上につながります。

ITスキル

指圧院では、患者管理システムやデータ記録システム、オンラインでの予約システムなどが使用されることが一般的です。これらのシステムを操作、管理するための基本的なITスキルがあると理想的です。

これらの知識や経験を持つ人材がいることで、質の高いサービスを提供でき、院の運営もスムーズに行えます。また、スキルに加えてコミュニケーション能力が高いスタッフは、自身のスキルや経験を他のスタッフと共有でき、院全体のスキル向上にも貢献します。

柔軟性

柔軟性のある人材は、様々な業務を臨機応変にこなすことができます。特に開業直後は予約や受付、施術の対応、施術前後のケア、清掃などさまざまな業務を限られた人員で行わなければなりません。スタッフに柔軟性があると、運営の効率化が見込めます。

また、指圧院では、スタッフ同士の助け合いが特に重要です。広い視野を持ち、自身の業務と並行して臨機応変な対応ができるスタッフがいると、より良い医院運営ができます。

患者志向

患者志向、つまり患者側の視点を持つ人材がいることは、サービスの向上や利益の増加に大いに寄与します。

患者側のニーズをよく理解し、それに対応したサービスを提供することは、リピート率の向上につながります。例えば、患者の症状への施術のみならず、丁寧な説明による不安の緩和や、症状の改善につながる生活のアドバイスを行えると理想的です。

患者の視点から院を俯瞰できるスタッフの存在は、院のサービスを改善していくにあたり、とても役立ちます。患者に指摘される前に問題点に気が付けることや、起こりそうなトラブルを予測して未然に防げることは、院の信頼性に大きく貢献します。

忍耐力

指圧師は、施術の質だけでなく顧客との適切なコミュニケーションや幅広い業務への対応などが求められる、精神的にも身体的にもハードな仕事です。そのため、割り振られた業務に責任を持ち最後まで遂行する忍耐力が必要になります。劣悪な環境に耐え続ける必要はもちろんありませんが、ある程度自分でストレスマネジメントのできる人材が適切です。

向上心

指圧院で提供している施術や導入している機器は、常に変化し続けています。そのため、技術の進歩やトレンドの変遷に合わせて自身の知識を柔軟にアップデートできる人材が求められます。ほかの指圧師から学びを得たり、研究会などのイベントにも積極的に参加したりという向上心が必要です。

優秀な人材を見極めるポイント

前述した優秀な人材の特徴はもちろん、指圧院の運営に適したスタッフを見極めるポイントはほかにもあります。

まず、顧客対応の多い業務であるため、顧客の気持ちに寄り添った対応ができることが重要です。思いやりの心を持ち、常に意思疎通を図ることで、誰もが安心して通える院づくりが実現します。スタッフを採用する際に、物腰の柔らかさや言葉遣いの美しさも評価すると良いでしょう。

また、現代の指圧院経営にはIT技術が欠かせないため、予約システムや患者管理システムなど、ITシステムの操作スキルは採用における重要な判断材料です。現時点で知識がない場合でも、学習意欲や吸収力のあるスタッフであれば、大きな貢献が期待できます。

採用するためのポイント

優秀な人材を採用するために重要な、採用にあたってのポイントを紹介します。

採用目的の明確化

採用目的の明確化は、適切な求人情報の作成につながります。事前に求めているスキルや人物像を明記しておくことで、該当する人材の興味を引きやすくなります。また、採用にあたっての評価基準や質問を事前に用意しておけるため、採用のプロセスを効率的に進めることが可能です。

経営上のビジョンや戦略と結び付けた採用目的を作成しておくことで、即戦力の人材を採用できる可能性が高まります。

人材要件の見直しと具体化

求める人材要件を見直し、内容を具体的にすることで、適切な人材を効率よく採用することができます。理想とする人材の特徴がすべて当てはまる人を採用するのは非常に困難で、求めるハードルが高すぎると応募自体が見込めません。

指圧院で働くにあたり最低限必要なコミュニケーション能力、ストレス耐性や責任感など、特に外せないポイントを絞って募集することで、適切な人材を集めやすくなります。また、未経験者と経験者に対して、それぞれの採用基準を設けることも重要です。

このプロセスを踏んでおくことで、求職者に対して公平かつ一貫した評価を行うことが可能になります。また、双方の期待値も一致し、採用後の早期離職も防止できます。

魅力的な求人票の作成

院の特徴や働く環境、提供する福利厚生などについて、具体的に伝わるような求人票を作成します。基本的な求人に明記されている内容は以下の6つです。

仕事の詳細     明確な仕事内容は求職者にとって大きな判断材料であり、期待とのギャップを避けることができます。情報量が少ないと、不信感を与えることになります。
勤務条件 勤務時間、勤務日数、勤務地、月給など、具体的な勤務条件を明記します。シフト制かどうかも記載が必要です。
報酬 給与以外にも、社員割引、社員研修、昇給制度など、働くことで得られるメリットを強調することで求職者の関心を引きます。
成長の機会 アルバイトや未経験者の採用も考えている場合は、将来的なスキルアップやキャリアアップの可能性を伝えると効果的です。
企業文化 企業の価値観や雰囲気、社風を伝えることで、求職者が自身との相性を判断できます。
応募方法 応募の手順を具体的に説明します。プロセスがシンプルであるほど、多くの応募が期待できます。

適切な報酬・労働条件・福利厚生の提供

競争力のある給与や福利厚生を提供することで、より多くの求職者を引きつけることができます。例えば、週○日~勤務OK、社員登用あり、などと明記することで、働きやすい環境であることがアピールできます。

2023年現在、東京労働局によると東京都の最低賃金は1,113円で、株式会社リクルートのジョブズリサーチセンターによると、2023年11月、三大都市圏のアルバイト・パートの平均時給は1,178円でした。職種、地域ごとの平均時給も参考にしつつ、各種求人サイトで指圧院の求人情報をチェックし、適切な報酬を提示することが重要です。

費用をかけない採用方法

指圧院など資格が必要な職種でスタッフを募集する際は、採用サイトに求人広告を掲載するのが一般的です。しかし、開業前に採用予算が取れない場合を想定し、今回はなるべく費用をかけずに採用プロセスを進行する方法を紹介します。

自社webサイト

自社のWebサイトに採用情報のページを設け、求人情報を掲載することは、もっともシンプルな求人方法です。求人サイトと違い管理者が存在しないため、求人情報を定期的に更新する必要があります。自社のWebサイトは、スタッフ採用のためだけでなく、集客面でも効果を発揮します。そのため、まだWebサイトを開設していない場合は早急な作成をおすすめします。

また、自社Webサイトに求人を出していると、Google検索エンジン機能の一つである「Googleしごと検索」に無料で情報を掲載してもらえることがあります。少しテクニックが必要ですが、検索エンジンで求人を検索している求職者を取り込むことが可能です。

SNS

Facebook、X(旧Twitter)、InstagramといったSNSも、効果的な求人ツールになり得ます。最近では、SNS経由で就職先が決定した事例もあり、多くの企業がSNSを使った採用の可能性を模索しています。SNSでは施術中の様子や院内の雰囲気、スタッフのプロフィールなどを写真や短い文章で手軽に掲載できるため、ウェブサイト上では伝わりにくい院の魅力をより深く認知してもらうことが可能です。

飾らない職場の様子が垣間見れることで、求職者は自分が働くイメージをしやすくなり、採用後のミスマッチを防ぐことができます。また、友人や知人に求人情報を拡散してもらうことで、さらに広範囲の求職者にアピールできます。

スタッフの紹介(リファラル採用)

リファラル採用とは、既存のスタッフに友人や知人を紹介してもらう制度を指します。紹介された人が採用された場合に、ボーナスや特別休暇などの報酬を提供することが一般的です。

求職者の能力や性格をある程度認知したうえで雇用ができるため、即戦力の雇用が期待できます。

地元のハローワークや就職センター

地元のハローワークや大学の生協などと連携し、求人情報を掲載してもらう方法もあります。民間の求人媒体とは異なり、無料で求人の掲載が可能な点が魅力です。急いで採用したい場合には不向きですが、採用の間口を広げる手段の1つとして検討する価値はあります。

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まとめ

 

今回は、指圧院において費用をかけずに優秀なスタッフを採用する方法を解説しました。

指圧院の運営における成功の鍵は、優秀なスタッフの採用にあります。そのためには、求めるべき人物像や採用する目的を明確にし、正しい基準で人材を評価することが不可欠です。採用プロセスの計画的な進行に加え、候補者の本質的な性格やポテンシャルを見抜く力が求められます。

また、求人作成時には、企業文化や勤務条件、職務内容などを具体的に記載して、自社で働くメリットを明確に伝えることが重要です。SNSやホームページなどWeb媒体を積極的に活用することでも、さらなる効果が期待できます。

能力と適性を兼ね備えたスタッフを採用することは、経営の長期的な成功につながります。適切な採用プロセスを踏むことで優秀なスタッフを確保し、快適な指圧院の運営を目指しましょう。

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