整体院の開業に失敗しないための4つのポイント

整体院の開業に失敗しないための4つのポイント

デジタル化が進行する現代社会では、パソコンやスマートフォンの長時間利用により、肩こりや腰痛、自律神経の乱れなど身体の不調を訴える人が増加しています。そうした状況の変化により、近年、整体院の需要は高まっています。

鍼灸院や指圧院、接骨院などとは異なり、整体院は、開業する際に資格が必要ありません。そのため、整体業界に携わった経験がない人でも、比較的かんたんに開業することができます。しかし、開業したにもかかわらず、資金繰りが上手くいかず、経営難に陥る整体院も少なくありません。整体院を開業し成功させるためには、開業が失敗する要因を理解して、適切な対策を講じることが不可欠です。

本記事では、整体院の開業が失敗する要因を明らかにして、開業の失敗を防ぐポイントを4つ紹介します。

整体院の開業を失敗してしまう要因

まずは、整体院の開業が失敗する要因を理解する必要があります。

競合医院の多さ

整体院の廃業率が高い原因として第一に考えられるのが、競合医院の多さです。整体院の競合は、接骨院や鍼灸院、指圧院などであり、これらは総称して柔道施術所と呼ばれています。厚生労働省が公表している「令和4年衛生行政報告書(就業医療関係者)の概況」によると、2012年に4万2,431カ所も増加しました。

上記の2022年の柔道施術所数は、一般法人日本フランチャイズチェーン協会の「コンビニエンスストア統計調査年間集計(2022年1月から12月)」からわかる、2022年12月時点での国内のコンビニエンスストア数の5万838店舗を上回っています。

このような厳しい競争環境は、患者の奪い合いや値引き合戦を引き起こし、整体院の開業の成功を困難にしています。

宣伝効果の低い集客

宣伝効果が低い集客を行っている場合、整体院が新規患者を獲得するのは難しいです。整体院の魅力を上手く伝えることができなければ、患者が多くの類似施設の中から自院を選ぶ理由がなくなります。

その上、宣伝効果が低いと、集客に要した費用が無駄になり、医院の財務状態は悪化します。特に、開業時の整体院は、運用資金も限られており、リピート患者も存在しません。そのため、最初の集客で失敗すると、そのまま倒産に陥ってしまう可能性が高いです。

技術不足

施術技術が不足していると、どれだけ宣伝効果の高い集客を行っていても、整体院を存続させることは難しくなります。

一般的に、既存患者をリピート来院させるコストは、新規患者を獲得するコストよりも大幅に少ないです。そのため、リピーターを確保することで安定した収益基盤を築くことができます。

しかし、施術技術の不足によりサービスの質が低い場合、新規患者に再来院したいと思わせることは難しいです。その結果、リピート患者を獲得できず、整体院は経営は不安定になり、開業に成功したとは言えない状況に至ってしまいます。

開業前の準備不足

整体院を開業する場合、資格の取得から事業計画の作成、物件選びなど、多岐にわたる準備が必要になります。そのような開業準備を怠ると、経営難に陥る可能性が高く、閉業に追い込まれる場合も少なくありません。

特に事業計画や資金計画の作成は、今後の経営を進める上で想定されるリスクや課題を探るために不可欠です。事前にしっかりと計画しておかなければ、突発的な問題に対処できなくなります。また、開業する物件を考えずに決めしまうと、医院を移転する際に多大な費用や労力を要してしまい、整体院の財政を圧迫します。

開業の失敗を防ぐ4つのポイント

ここでは、整体院の開業の失敗要因を克服するための4つのポイントについて解説します。

①有効な経営戦略の策定

有効な経営戦略を打ち出すことで、限られたリソースを的確に配分し、競合の多い整体院の開業においても、成功を収めることができます。

明確な行動指針

経営戦略を策定する際には、整体院の行動指針である経営理念(存在意義や目的)とビジョン(将来の理想像)を明確に定義します。この2つの行動指針を策定することで、医院は難しい決断を迫られた際でも、適切な判断を選択することができます。

また、従業員やステークホルダーなどに、整体院についてより理解してもらうためにも、明確な行動指針は有用です。患者からの信用を得るだけでなく、従業員のモチベーションを高めることができ、医院の成功につなげられます。

競争優位性の獲得

経営戦略では、さまざまな戦略オプションを通じて競争優位性を確立するための道筋を示します。

整体院を存続させていく上で、競争優位性は欠かせません。競争優位は、医院によって異なり、診療技術の高さや診療費の安さなど、さまざまな要素が挙げられます。経営戦略を策定する中で、院の隠れた優位性を見つけ出すことができます。具体的な戦略を策定することにより、患者に対する魅力を高め、他の院に負けない整体院を展開することが可能です。

経営資源の効果的な配分

経営戦略を策定することで、保有資源の現状や整体院の強みや弱みを明確に把握できるため、経営資源の適切な配分が行えます。経営資源の効率的な配分は、医院の経営において、コスト削減や競争力の強化、長期的な持続可能性の向上に効果的です。

②オンラインでの集患施策

オンライン集患の一番の特徴は、アプローチできる潜在患者が多い点です。インターネットを介して実施するオンライン集患は、地理的に制限なく患者にリーチします。また、基本的に紙や場所などの物理的な媒体を必要としないため、雑誌広告やマスメディアを活用した従来のマーケティング手法よりもコストを抑えた集患が可能です。

特に、リピーター患者を獲得する際に効果的な集患施策が、SNSの活用です。SNSでは、医院がユーザーと双方向コミュニケーションを気軽に図れるため、既存患者に対するきめ細かなフォローが行えます。そうして相手のニーズや要望に応えることで、新規患者の自院に対するロイヤリティを高めて、リピーター患者の獲得に繋げられます。

③施術サービスの質の向上

質の高い施術サービスを提供することで、新規患者の獲得だけでなく、リピート患者の増加も狙うことができます。

施術の腕を上げるための有効な取り組みとして、生理学や解剖学の基礎知識の習得が挙げられます。生理学を学ぶことによって、人体における反応がどこから来ているのかを把握することが可能になり、施術に役立てることができます。医師や柔道整復師の場合、カリキュラムの中で実際に解剖例を見る機会がありますが、整体師の場合、そのような機会はあまり存在しません。そのため、解剖学に関する本や参考書を用いたり、自ら整体師養成学校に通ったりと、何らかの方法で解剖学についてしっかりと学ぶことが大切です。

④念入りな開業準備

開業準備を念入りに行うことで、事前に経営の課題となる点を予測でき、安定して円滑な経営を実現することができます。

整体院を開業する際には、合計で1,000万円前後の資金を要します。その全額を自己資金でカバーするのは、非現実的であり、多くの人が借り入れをします。資金計画を作成することで、どれだけの確実性や収益性があるのかを数字で把握でき、リスクに備えられます。

また、開業場所や物件の選択は、差別化要因の一つです。立地や規模、周辺環境、レイアウトなどは、患者が整体院を選ぶ際の大きな判断基準となります。さらに、開業準備の段階で予約システムなどのデジタルシステムを導入しておくことで、患者の利便性が向上され、スムーズに新規患者を獲得できます。

整体院向けの予約システムとは

整体院の予約システムは、院の予約や患者の管理を自動で行うシステムです。院における業務の効率化はもちろん、集患に役立つ機能を数多く搭載しています。ここでは、予約システムを導入する目的と予約システムの導入メリットについて解説します。

予約システムの導入メリット

・業務効率化
予約システムは予約受付や患者の情報を自動で管理します。人の手により紙やExcelで管理する必要がありません。書き間違いや聞き間違いなどの人為的ミスも発生しなくなり、正確で効率的な整体院の運営が実現します。

・費用削減
予約システムの自動管理機能は、費用の削減にも効果的です。予約や患者の情報はデータ化されるため、大量の紙や管理するスタッフに費やしていた経費は低減されます。

・マーケティングの強化
予約システムを通じて集められる患者のデータを分析し、ターゲット市場の動向や患者の需要を把握することができます。このデータをもとに、効果的なマーケティング戦略を立案可能です。

・患者体験の向上
予約の確認や変更をオンラインでかんたんに行えることで、患者の利便性が向上します。また、待ち時間の短縮やスムーズな受付が実現し、患者の満足度も高められます。

整体院の経営に役立つ予約システムの機能

以下が、特に整体院の経営に役立つ予約システムの機能です。

・カルテ機能
カルテ機能は、予約ごとに患者の施術時の記録や、患者の特記事項などを記録できる機能です。予約や患者情報の管理、施術当日のカルテ記入などの業務など、あらゆる面で業務を効率化できます。

・クーポン機能
クーポン機能は、予約促進に役立つ割引クーポンを、予約システムから手軽に発行できる機能です。来院率の向上や、患者のロイヤリティの向上に役立ちます。

・キャンセル待ち機能
キャンセル待ち機能は、予約が埋まっている予約枠にキャンセルが生じた際、キャンセル待ちをしている予約者に対して自動で通知する機能です。患者獲得の機会を逃さず、効率的な整体院の経営を実現します。

・多言語設定機能
多言語設定機能は、予約サイトの文言を対応している外国語表示に切り替えられる機能です。日本語力が十分でない外国人の患者に向けた予約サイトを作成できるため、さらなる患者獲得につなげられます。

まとめ

今回は整体院の開業を失敗しないためのポイントを4個解説しました。有効な経営戦略の策定、オンラインでの集患施策、施術サービスの質の向上、念入りな開業準備は、整体院の開業を成功させるために不可欠です。整体院の開業で悩んでいる人は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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美容室運営には、予約システム「RESERVA」がおすすめ!画像引用元:RESERVA公式ホームページ

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